海辺

海はきらめいた
陽が消えるとき
寂れた漁師小屋
二人肩寄せた

夜霧と満ち潮
カモメが弧を描(か)く
君の瞳(め)の愛が
涙に変わる

白い手に涙が落ちたのを見て
ぼくは跪(ひざまず)きそれを飲み干す

あの日からやつれはて
焦がれ死にしそう
涙は心を蝕(むしば)んだ毒薬
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