金沢ひとり旅

あなたはきっと 犀川で
そうね私は 浅野川
永久(とわ)に交わる こともない
さだめ悲しい 流れです
未練心を お酒でとかす
ひとり金沢 おんな宿

結んだ帯が 重いのは
そばにあなたが いないから
ひと目見せたい 友禅の
すすり泣くよな 絹の音
遠いあなたの ぬくもりさがす
ひとり金沢 おんな宿

兼六園の 松でさえ
冬は雪吊り されるのに
愛にはぐれた この生命(いのち)
誰にすがれば いいのやら
今は他人の あなたを偲ぶ
ひとり金沢 おんな宿
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