わたしが竜宮小僧だったとき

タベ にわかの雨(あま)あがり
まろい かむろ 幼な子の
問わず語らず 草しごと
日暮れて さて おらぬ

ヤーライヨーライ
笑うてくらりょ
笑うてくらりょ
ヲシドリ歌うごと
ヤーライヨーライ
いかずち みずち
いのち あめつち
月夜(つくよ)にあざなえて

こがねの波にいなほ刈り
まろい かむろ 幼な子の
落ち穂 拾うてあつめ寄り
あしたも晴れになろ

終わりは見えぬ 手を貸しておくれ
日照り雨ふり かさ貸しておくれ
祭りの席で いたずらたで汁
飲んで やがて うごきゃせん

風にノスリが 舞いました
雲にあかねが 差しました
つきが欠けては満ちました
もみじの はて みどり

ヤーライヨーライ
泣かんでくらりょ
泣かんでくらりょ
お山の割れてしも
ヤーライヨーライ
いかずち みずち
いのち あめつち
なみだは 瀬を 走る

あはれ 小僧は土のした
かわのみそぎにうたわれて
いざやこの身を水としよ
つきぬ泉となろ
とわの泉となろ
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