旅の章

夕陽に 羽を染めて
何処へ行く行く 迷い鳥
旅の心の みちづれに
ついてくるのか はぐれ鳥

寂れた 港酒場
酒の肴に 聞く唄は
旅の心に ジーンとくる
若いヤン衆の カモメ唄

小雨が ポツリポツリ
宿のガラスを濡らす夜は
旅の心の なぐさめに
せめて手折(たお)ろう 一夜(ひとよ)花

船から 北に向かう
夜行列車に 乗り継げば
旅の心に やるせなく
むせび泣くよな 汽車の汽笛(ふえ)

愛する 人はひとり
遥か都の 空の下
旅の心の つれづれに
書いた宛名の ない便り
書いた宛名の ない便り
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