エメラルド・クリームソーダ

ああ、決心して君を呼び出した駅前のカフェ
そうだ、今日こそはきっと打ち明ける
秘めてた想い、君に

はしゃぐ君が選んだメニューは
ドキドキ止まらない
ソワソワしてる僕と同じもの

エメラルド色のクリームソーダ
なんとなく今日うまくいきそうだ
湧き上がってくるこの愛しさ
炭酸の泡よりもっと
二人でお揃いのクリームソーダ
もう少しテーブルに届くまで本題にはまだ入らずに
世間話をしてる上の空で

ああ、「ご注文の品は以上ですか」と立ち去る店員さん
切り出すタイミングは今しかないね
勇気を出して告白

長い沈黙の後
うつむいた君がくれた答え
「本当にありがとう、でもごめんなさい」

傷のない人がいないように
傷のないエメラルドはないらしい

エメラルド色のクリームソーダ
溶け出したアイスで白く濁った
半分以上残したままで
後にした二つのグラス

エメラルド色のクリームソーダ
切なくて涙がこぼれそうだ
この胸を突き刺す痛みは
いつか癒える日が来るかな
エメラルドのようなクリームソーダ
あの場では笑顔を作れたけど
一人になると思い知るよ

やっぱり君が 今でも君が
やっぱり君が 今でも君が
好き
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