月よりの使者

白樺ゆれる高原に
龍胆(りんどう)咲いて恋を知る
男の胸の切なさを
啼け啼け山鳩 幾声も

夜霧の駅に待つ君の
おもかげ強くふり捨てて
はかなや月に泣き濡れし
白衣の袖よ いつ乾く

(人目も草も枯れ柳
うらみも恋も散る宵に
ふとまた逢えば増す想い
未練が夜も眠られず)

幾春秋をさ迷えど
まことの縁(えにし)結ぶ日は
月よりの使者思い出の
龍胆抱いて来るという


※カッコ内は唄われておりません
×