生きる才能

何故生きなくちゃいけないの 暗い道路に涙落とし
轢かれた猫を見かけては自分と同じだと思った
何故生きようとしているの 軽蔑だけが渦巻いてる
周りばかりを気にしては恥じる所がないか探した

くらーい場所で生まれた私は黒いドレスをこよなく愛していた
あなたには何一つ見えはしないだろう

何度でも野良猫を轢いたって気付かずに
また今日も変わらない明日が来るだろう それを疑いもしない

吐き捨てるように呟いた 欲しい希望が持てる何か
生きる希望がないことが生きる希望になっていた

猫を引き摺ったまま悲鳴に気付くことなく
一生ケガしないで大切な自分だけを守ってればいい

何度でも野良猫を轢いたって気付かずに
そうやって生きてく才能を見せつけて 私を轢けばいい

そうして自分の猫が冷たく轢かれたとき
狂ったように怒ればいい這いつくばって

何度でも野良猫を轢いたって気付かずに
また今日も変わらない明日を迎えて
そうやって生きてく才能で目を潰し
もう今日と変わらない明日は見えない

人は何故 痛みに慣れてく自分に
目を伏せ
涙し
歩いてゆくのだろう

何も伝えないままで
何故 生きようとしている
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