ラブレター

真新しいスカートが
風に舞った昼下がり
咲かずに散った赤い花
はしゃぎ過ぎた日々が終わる

夕立ちはいつも
気まぐれに過ぎていった
淡い期待と後悔だけを残して

素直になれなくて
いつだって意地張ってばかり
本当はちゃんと好きなのに
仕舞い込んだまま
渡せなかったラブレター

流れる雲追いかけて
君を想った春夏秋冬
例えば…なんてあまい夢
茜色の空に溶ける

影法師ひとつ
佇んで振り返った
背中がやけに遠く感じてつらいよ

言葉にできなくて
白い息だけが彷徨った
大事なことは何ひとつ
言い出せないまま
破り捨てたラブレター

ねえ いまどこで
なにをして なにを考えてる?
空高く見上げた
星座が滲んだ
淡い微熱と傷跡だけを残して

君を忘れたくて
どんな嘘を重ねてみても
大人になんてなれなくて
消してしまいたいよ
サヨナラ愛しい人

素直になれなくて
いつだって意地張ってばかり
本当はちゃんと好きなのに
届かない声は
通り雨に消えてったラブレター
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