金色夜叉(貫一の唄)

人は青春 月は春
向ヶ丘に 夢たけて
学帽にかざる 白線は
花の吹雪と 知るや君

たった一度の 初恋を
金やダイヤに 何故かえた
売れば黄金も 只の石
棄てた情を 知るや君

熱海の月は 変らねど
むかしの宮は 人のもの
髪や形は やさしくも
金色の鬼 知るや君

見果てし夢と あきらめて
逢えばなつかし 春の鳥
チチと心に 鳴くものを
淋しい二人を 知るや君
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