父子鷹

竜(りゅう)は雲呼ぶ 虎は風逆巻(ま)く
俺と親父(おやじ)は 竜(りゅう)と虎(とら)
屏風(びょうぶ)に描(か)いた 絵のように
睨(にら)む眼と眼が 火花を散らし
喧嘩しながら 離れない
いつも仇(かたき)の 父子(おやこ)鷹(だか)

百里千里も 先(ま)ずは一歩さ
己(おのれ)選んだ 道だから
時には嵐 吹こうとも
後(うし)ろ向いたら 負けたも同じ
明日を信じて 生きてゆけ
声が聞こえる 冬の夜

花を咲かそう 大きな花を
俺と親父(おやじ)の 運命(さだめ)花(ばな)
故郷(こきょう)の山の 岩手富士
歌うこの声 届いているか
親父(おやじ)ゆずりの この節(ふし)が
空で煌(きらめ)く 二つ星(ぼし)
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