蛍火

月明かりを盗んだのは ふわり舞い踊る
夜這いの星たち ホ、ホ、ホタル
黒髪にかんざしのように 灯らせて笑う
ねぇ きみはとても キ、キ、キレイ

美しいから儚いの 儚いからこそ美しいの
水面は揺れて きみさえも 波紋の中に消えゆくの

ホ、ホ、ホタル来い 美味しい水はこっちだぞ
ホ、ホ、ホタル来い 美味しい水を返すから
ホ、ホ、ホタル来い 僕らの明日を照らしてよ
ホ、ホ、ホタル来い 僕らを見捨てて行かないで

わずかな風に震えてるツユ草のように
きみは咳をして キ、キ、キラリ
小さな雫こぼれ落ち 痩せ細るきみの
くちびるつたって き、き、消えた

飛び交う光も 星明かりも できるなら僕の灯火も
全部きみへと宿してよ 闇をはらって抱き寄せた

ホ、ホ、ホタル来い 美味しい水はこっちだぞ
ホ、ホ、ホタル来い 美味しい水を返すから
ホ、ホ、ホタル来い 僕らの明日を照らしてよ
ホ、ホ、ホタル来い 僕らを見捨てて行かないで
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