泣かせて

月日がたてば なおさらに
逢いたさばかり 募(つの)ります
匂い優しい 石楠花(しゃくなげ)の
小径(こみち)に消えた 後ろ影……
風に舞い散る 花よりもなお
儚(はかな)いものです 幸せは
泣かせて 泣かせて 今夜だけ
涙が胸に 溢れます

駅前角(かど)の カフェテラス
あなたが今も 待つようで
瞳閉じれば いつだって
私に笑顔 くれる人……
咲いてひと時 花よりもなお
短いものです 幸せは
泣かせて 泣かせて もう少し
思い出そっと 抱きしめる

風に舞い散る 花よりもなお
儚(はかな)いものです 幸せは
泣かせて 泣かせて 今夜だけ
涙が胸に 溢れます
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