風来坊

かたむいた窓にあごをのせて 通りすぎる夜に眼をこらす
クラクション パトカーのサイレン 点滅するシグナル
街灯のあかりただぼんやりと 誰の心ともすわけじゃない
ざらついた夜 ぐらついた街 点滅するシグナル
あとここで俺は たかが何10年か生きて
ああうれしいだの つらいだのくりかえすのかい
死人のような行列は イカした首飾り
今日1日生きのびた人と 俺の為に乾杯

秋の風に追われるように 国道191をあとに
通りすぎる女の顔が みんなお前にみえた
色あせた忘れ物を 捜すつもりはないけど
この街にきて何度目かの秋に
お前を思い出してもかまわないだろう
あとここで俺は たかが何10年か生きて
ああうれしいだの つらいだのくりかえすのかい
きっと今頃2人して 10年後の話でもしてるさ
うまくやってるお前と誰かと 俺の為に乾杯

いつかの願いは祈りに そして夢に終る
そしてまだ終れない 体を横たえる
あとここで俺は たかが何10年か生きて
ああうれしいだの つらいだのくりかえすのかい
きれかかった感情は いつか思いやりに変わるのさ
なんとか立ってるあいつらと 俺の為に乾杯
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