おまえと水割り

木枯しが吹きすさぶ 俺のこの胸に
春のぬくもり 注(そそ)いでくれた女(やつ)
あれから何年
指になじんだ このグラス
ふるさとみたいな 止まり木だった
水割り 水割り おまえと水割り

一人減り二人減り 客が消えた店
俺に甘える おまえがいとおしい
何(なん)にも言わずに
酔ってはしゃいで いるおまえ
涙のやり場に 戸惑(とまど)う夜に
水割り 水割り おまえと水割り

明日(あした)から淋しくて 生きてゆけないと
腕にすがって 泣き顔かくす女(やつ)
このまま二人で
手と手つないで 行(い)かないか
知らない街でも 寄り添いながら
水割り 水割り おまえと水割り
×