雨の下関

うしろ髪ひく 丸山町の
坂は七坂 恋の坂
一度別れて またかけ戻る
影にすがって 涙をふけば
雨も泣いてる 石だたみ

忍び逢いした 豊前田町(ぶぜんだちょう)の
夜はふたりの 螢籠(ほたるかご)
ネオン格子に 閉ざされながら
燃えてより添う 命火さえも
朝の光りに 消えてゆく

きっと逢えるわ あの火の山の
花が何度も 咲くように
化粧なおして 指切りすれば
雨もあがった 唐戸(からと)の空に
明日の希望(のぞみ)の 虹が立つ
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