花筏

川に舞い散る 桜の花が
寄り添いながら 流れてく
あなたとこのまま
乗って逃げたい 花筏(はないかだ)
叶わぬ願いと 承知のはずが
無理を言いたい 女なら

愛し合っても 世間の風は
二人にゃつらい 向かい風
もしやに賭けてた
女ごころの 渡し舟
人目の届かぬ はるかな岸へ
なんで渡さぬ 花の舟

七日(なぬか)桜と
呼ばれるけれど
春来るたびに
また開く
あなたと見るのは
今年かぎりの 花筏
この手に触れても 掴めぬ夢を
載せて見送る 別れ橋
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