くちづけ

傷ある心 寒いなら
子供みたいに 甘えて眠れ
やがて夜明けの 終着駅に
汽車はふたりを 運ぶだろう
倖せに おくびょうな
ふるえる唇 ふさいでやろう
涙の河を いくすじも
越えて迷子が めぐり逢えたよ

窓に見送る 街灯り
苦(にが)い過去(むかし)は 俺にもあるさ
ためらいがちに ミカンの皮を
むいてさしだす いじらしさ
倖せに おくびょうな
ふるえる唇 ふさいでやろう
どこかでなくした 合い鍵を
あきらめないで 探していたよ
倖せに おくびょうな
ふるえる唇 ふさいでやろう
祈りをこめた くちづけは
故郷の匂い 愛(いと)しいやつさ
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