あかり川

水の中から 桜(はな)咲くように
水面に拡がる 宿あかり
こんな奇麗な
浮世離れの この夜を
男と女 絵枕に
今宵流れる あかり川

しのぶ恋路に さらされようと
一夜(ひとよ)の逢瀬に 酔うふたり
月のしずくに
そっと抱かれて この胸に
湯あがり化粧 匂わせる
浮いてただよう あかり川

今を誰より 生きよじゃないか
風さえ変わるよ 追い風に
茨道でも
越えてはじめて しっかりと
運命(さだめ)の果てに 夢も咲く
明日(あす)へ流れる あかり川
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