奥の細道

空行く雲に 誘われて
止むに止まれず 旅支度
行く春や鳥啼魚(とりなきうお)の目は泪(なみだ)
行く手は遥か 三千里
言の葉に 命吹き込む
奥の細道

栄華を偲ぶ 奥州路
衣川原(ころもがわら)に もののふの
夏草や兵(つはもの)どもが夢の跡
判官主従(ほうがんしゅじゅう) 高館(たかだち)の
うたかたに 涙落とした
奥の細道

閑(しずか)さや岩にしみ入る蝉の声
悠久の 息吹たどりゆく
言の葉に 命吹き込む
奥の細道
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