京都・女舞い

朱塗りの門を くぐり抜け
お堂へ続く 雪の段
裾もあらわに 緋ぢりめん
ひとり女は 登ります
誰が待つのか 願掛けか
忍ぶお人か お百度か
二の字二の字の 下駄のあと
隠す雪舞い 女舞い あぁ…女舞い

単衣(ひとえ)の襟に 戯れる
蛍を囲い 送り火を
すがりつくよに 惜しむよに
ひとり女は 見つめます
何を迷うか 断ち切るか
辛い恋路か あきらめか
夜の静寂(しじま)に 衣擦(きぬず)れの
竹の風舞い 女舞い あぁ…女舞い

どこへ行くのか 道行きか
抱いて行くのか 捨てるのか
素足紅緒に からみつく
京都花舞い 女舞い あぁ…女舞い
×