黄昏の戦線で

矢彈(やだま)雨降る戦線も
何時かひっそり日暮時
ふと見た銃の傍に
咲いてる赤い名無草

何日(いつ)見たきりか愛らしい
花の姿にうっとりと
みつめりゃ戦友(とも)も手を横に
摘むなとにっこり名無草

大和桜の散り際は
お前も見たろそら其処で
笑って散る潔く
泣いておやりよ名無草
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