嵐峡

身丈に合った 人ではないと
わかっていながら 恋をした
明日は朽ちても 私にとって
一生一度の 竹の花
雨よ叩けよ 風よ風よ吹け吹け
生かすも殺すも あなた次第…
あゝこれでいいの?
性根をすえて 念仏寺

色づく紅葉 待ちきれないで
何故だかせかれる 恋でした
ためらい傷さえ 焦れるままに
渡って懲りない 渡月橋
月よ照らせよ 雲よ雲よ切れてよ
行方が見えない 恋の闇路…
あゝこれでいいの!
身を撃つ夜の 嵐峡
×