旭川

あなた訪ねる 恋路の川は
見えぬ瀬もある 淵もある
湯の香せつない 高瀬舟
かがむ千鳥を 乗せてゆく
あゝ 湯原 湯の街 旭川

行くも帰るも あと引く道に
明日の見えない 霧が立つ
頼りなさげな のれん風
なんで私を 迷わせる
あゝ 神庭(かんば)  滝雨(たきさめ)  旭川

耐えて忍んだ 上弦の月
手籠ホタルが 身を焦がす
影を隠して 月見櫓(ろう)
どうせ散るなら ふたり連れ
あゝ 夢二 瀬戸内 旭川
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