朝露の宿

窓の障子が しらじら明けて
つらい別れの 朝が来る
これが最後の しのび逢い
眠るあなたの 背中にすがる…
涙のしずくか 朝露の宿

そっと世間に 隠した恋も
いつか噂の うしろ指
連れて逃げての 一言(ひとこと)を
口に出せずに こころに仕舞う…
口紅(べに)が哀しい 朝露の宿

笹にこぼれて 消え行く露と
同じ運命(さだめ)か この恋も
抱いて下さい もう一度
忘れたくない あなたの匂い…
夢も儚(はかな)い 朝露の宿
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