左手

アンコールの後も興奮した余韻がさめない
ドームのゲイトから駅へ続く長い人の列

ほんとうれしかった 初めて誘われたけれど
このコンサートすごく良かった

冬の夜 透きとおるくらいの星空
革ジャン 襟たて
白い息吐いて横顔見上げた瞬間
あなたの左手が この手を握りしめた

あれから何年が過ぎただろう 逢える気がして
この場所に来ていた 今日は彼の好きなアーティスト

二人過ごした日は ほんの短かったけれど
今でもあなたを時々思う

ふるえてた ポケットの中つないでいた
あの手の温もり
すぐに捨ててしまうチケットみたい 青春なんて
だけど あの日 だけど忘れないよ
×