あなたへ…

あなたが
もういないことは 本当は分っていました
温もり消えたこと 分かっていました

あなたは
あなたのまま 真っ直ぐに生き抜いただけ
わたしの心がただ幼かっただけ

瞼閉じれば 色鮮やかに あなたが愛した向日葵
背中を押すように どうか どうか 叱ってください

あなたに逢いたい もう一度だけ
お願い 置いてかないで ひとりじゃ生きていけない
遠い面影を探しても 切なさがつのるだけ…

『いいかい?女の子はいつも可愛くいなさい』
あの日の言葉はまだこの胸の中

どうでもいいわ どうせわたしはひとりぼっち…
何もかもあなたのせいにして 無垢な愛情(あい)からただ逃げてきた

あなたに逢いたい もう一度だけ
教えて 今のわたしは素直に笑えていますか?
誰かの温もりが怖かった 失うのが怖かった…

そっと そっと 静かに優しく 人は輝いて消えてゆく
温もり それだけが愛じゃないと 教えてくれたの

あなたに逢いたい 今 伝えたい
お母さん… ありがとう 命をくれて
あなたにまた会えるその日まで 笑顔で生きてみる
あなたと歩いた道を…

あなたがくれた今を… あなたへ…
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