北の浜唄

涙も別れも 知りぬいた
はぐれ鴎が 飛ぶ港
南部鉄瓶(なんぶてつびん) 立つ湯気(ゆげ)に
情けがからむ 浜酒場
男と女が 酔いしれて
古びたラジオが 恋唄流す
波がザンブラ 拍子(ひょうし)とり
風は三味線(しゃみ)の音(ね) 泣きじゃくる

お酒は地酒の 辛口(からくち)で
遠い汐鳴り 聞いて飲む
こころ凍(しば)れる こんな夜は
唇さむい 肌さむい
男と女が 海になり
背中にもたれて 恋唄歌う
雪がしんしん 降り積もり
花もなければ 船もない

男と女が 酔いしれて
古びたラジオが 恋唄流す
波がザンブラ 拍子(ひょうし)とり
風は三味線(しゃみ)の音(ね) 泣きじゃくる
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