雪大文字

この幸せが いつまでも
続くといいねと 大文字の
紅い炎に 言ったひと
冬になったら また燃え上がる
白いかげろう 雪大文字
京都ああ
京都あのひと 恋おんな

さよならなしで なぜ逝(い)った
ふたりで歩いた この町は
独りぼっちじゃ つらすぎる
比叡の淡雪 舞う東山
白い未練の雪大文字
京都ああ
京都底冷え なみだ冷え

炎は消えて 冬枯れて
あと振り向いても なにもない
上がる下がるの 京の町
あの瞳あの声 あのしぐささえ
白く浮かべる 雪大文字
京都ああ
京都まだまだ つらい町
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