想いでの湖畔よ

汽笛わびしく 黄昏の
水面をゆすり 汽車は去りゆく
想いでの 湖畔の駅よ
ひとり尋ねし 悲しい群れに
シグナルは シグナルは
青い涙か せつなく光る

岸のボートよ 忘られぬ
ホテルの窓よ 瞳やさしく
寄り添いし あの日の君よ
暗いホームに 帰らぬ夢を
やるせなく やるせなく
追えば夜霧が ソフトを濡らす

いっそこのまま とまらずに
さよならしよか つらい悲しい
想いでの 湖畔の駅よ
更けて淋しい 待合室の
白樺の 白樺の
古いベンチに 男の涙
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