メモ用紙

一人暮らしも 慣れたよなんて
便りを何度も 書いてみたけど
小さなカバンに 明日(ゆめ)をつめ
来た街そんなに 甘くない
辛さに心が 折れそうになり
けれどこのままじゃ 帰れない

一人淋(さび)しさ 忘れたなんて
そんな強がりを 云っては泣いた
瞼(まぶた)閉じれば 故郷(ふるさと)の
山並み恋しい 夢をみる
駅のホームで 頑張れと
母が手を振る なみだ顔

届いた小包み そのなかに
カタカナ混じりの メモ用紙
込み上げる思いに 空を見る
明日もう一度 歩いてみよう
明日もう一度 歩いてみよう
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