雪虫

寂しがりやの 男はみんな
風に浮かんだ 雪虫さ
忘れた頃に 訪ねて来ては
冬の寒さを 置いてゆく
ふわり ゆらゆらり 逢いにきて
どこへどこへ 帰るのさ
あたしの乳房で 溶けてゆけ
ぎゅっと抱いたら 飛んでった

夢を食べてる 男はみんな
夜に漂う 雪虫さ
ひとりの胸に 棲めないくせに
窓の灯を 恋しがる
ふわり ゆらゆらり 抱きにきて
すぐにすぐに 逃げてゆく
心を冷たく 濡らすだけ
ぎゅっと掴めば まぼろしさ

ふわり ゆらゆらり 逢いにきて
どこへどこへ 帰るのさ
春まであたしと 暮らそうよ
ぎゅっと抱いたら 消えちゃった
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