一夜川

重ねた命 心に結び
越えて行けない 一夜川
愛の重さは 変わりはしない
たとえふたりが 添えなくたって
紅く 紅くもやして 生きてゆくのね

鵜飼いでじゃれて 遊んだ夏を
想い恋しい 湯の宿よ
川のせせらぎ 静かにしみる
風が紅葉に からんで揺れて
なみだ なみだひと筋 頬をぬらして

夕日を背中(せな)に 翔びたつ鳥よ
どこへ帰るの 啼きながら
ひとり黒川 湯の里あたり
熱い夢抱き 女のみちを
紅く 紅くもやして 生きてゆくのね
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