言花-コトヴァナ-

気が付けばもう すぐに「死ね」だの
軽く言いすぎなんだ
誰でもそう
見慣れたジョーク
何か忘れてるんだ

痛みさえもう何も感じない
それがやるせない

善と偽善の狭間でゆらゆら
風呂の中に舞う髪の毛のような
大人になるほどに汚れた
だから綺麗を知った

幼い頃のパズルのように電線に切られた
空の青さ 豊かさ

花になって 鳥になって
君の世界の中にいたい
雨の朝に思い出す
空になりたい

届かない願い
誰のせいだよ

気が付けばもう すぐに「神」だの
ニーチェの宣(のたま)う通りになった
情緒なき世界
轟くカウントダウン

煙になって 土になって
人はまた巡り逢える
嵐の中に思い出す
愛になりたいんだ

花になって 鳥になって
君の世界の中にいたい
雨の朝に思い出す
空になりたい

ガラスだって 海に落ちて
丸く綺麗な石になる
時間をかけて 許し合おう
過去の涙も

花になって 鳥になって
君の世界の中にいたい
雨の朝に思い出す
空になりたいんだ

花になって
鳥になって
風になって
月になって
「明日はきっと晴れるよ」って
その言葉 君の元へ
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