まだ春なのに

旅立つ時を 指折り数えて
男の心は海へと向うよ
波のしぶきに 潮騒かさねて
男の心は海面に浮ぶよ
海が荒れば 心がさわぎ
寝つかれない夜 まだ春なのに

旅行く空の青さをおもえば
男の心は都会を忘れる
秋の木立ちや 星降る夜へと
男の心は都会を離れる
雪がふぶけば 心が燃えて
寝つかれない夜 まだ春なのに

旅立つならばひとりがいいのさ
男の心は連れなどいらない
夜明けの尾根や夕陽の湖
男の心は光であふれる
街のざわめき 心が沈み
寝つかれない夜 まだ春なのに
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