キャラバン哀歌

遠い喇麻(ラマ)塔の 灯が見える
ゴビの砂漠は 果てもない
包(パオ)の一夜(ひとよ)の 想い出抱いて
越える砂丘の 國ざかい。

きのうテントで 見た夢は
いとしせつなや 君のゆめ
風にゆられる 駱駝の背(せな)で
せめてうたおよ 故郷(くに)の唄。

月に胡弓が 咽び泣く
唄も哀しや モンゴリヤ
旅のキャラバン 鈴の音のこし
どこへゆくやら 國ざかい。
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