無鉄砲

男のくせに クドクドと
泣き言なんか よしてよと
私は首のネックレス
ちぎって鏡へ 投げつけた

五つも年上の あの人が
私の無鉄砲さに オロオロしてく

雨に変わった 夜更けの酒場
他の誰かが いる人を
愛した方が 馬鹿だと知って
何故か私は しゃくにさわるだけ

傘もささずに 歩いてく
イキがりだけの 煙草すう
子供じゃないさ 君はもう
背中であいつの 声がする

あれほど強がりの あの人が
私の無鉄砲さに 引きずられてく

灯りも消えた 海沿いの町
ぐい飲み酒が しみて来て
濡れた目頭 男を誘う
物欲しそうな 小猫みたいにさ

心を燃やすよな 無茶苦茶な
あなたの無鉄砲さが 死ぬ程欲しい

夜明け迎える 静けさの中
気どってないで 抱いてよと
人前な中 せまってやれば
おびえた顔で あとずさりする
あとずさりする
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