木曽路の女(歌謡浪曲入り)

雨にかすんだ 御岳(おんたけ)さんを
じっと見上げる 女がひとり
誰を呼ぶのか せせらぎよ
せめて噂を つれて来て
ああ恋は終わっても
好きですあなた
湯けむりに揺れている 木曽路の女

(歌謡浪曲)
木曽の棧(かけはし) 中山道
瀬音なつかし 宿に来て
解いた黒髪 お六櫛
男滝女滝の 水さえも
はなればなれに 落ちるのに
何で今さら 恋しがる
ひとり旅寝の 恋まくら

明日は馬籠(まごめ)か 妻籠(つまご)の宿か
行方あてない 女がひとり

やっと覚えた お酒でも
酔えば淋しさ またつのる
ああ恋は終わっても
待ちますあなた
どこへ行く流れ雲 木曽路の女
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