男の未練

お前と別れて 放浪(さす)らう心
思い出ばかりが ついてくる
星も見えない 積木の都会(まち)は
風の便りも 届きはしない
あゝ 忘れられない
酒のせいではないけれど
男の未練は 切ないものさ
倖せならば
倖せならば それでいいけれど

淋しさだけを 埋めるために
女のぬくもり 借りたけど
たったひとつの 季節も越せず
通りすがりの 情で終る
あゝ 忘れられない
いまもお前のうしろ影
男の未練は 消せないものさ
倖せならば
倖せならば それでいいけれど

想い出すのさ 昨日のように
ふたり暮した あの窓灯り
あゝ 忘れられない
寒い心のかたすみで
男の未練は 消せないものさ
倖せならば
倖せならば それでいいけれど
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