帰りたいなァ

山が時雨(しぐ)れりゃ 里は暮れ
かけすも親子で 巣に戻る
おやじは囲炉裏端(いろり)で 飲んでるだろか
あの日の小言が 身に沁みる
背のびしたって 遠い空

夢を切符に 汽車に乗り
あれから三年 もう過ぎた
生活(くらし)のつらさは 慣れてるけれど
ふるさと想えば 泣けてくる
帰りたいけど 帰れない

今日も小さな 背をまるめ
菜っ葉をきざんで 夕仕度
おふくろ身体(からだ)を 無理してないか
働きとおして 来た一生
雲の切れ間に 浮かぶ顔
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