塊赤い公園 | 赤い公園 | 津野米咲 | 津野米咲 | | 小さじ一杯のお酒巡る 指の頂上から レーザービームが生えてきて 真っ黒な目をさらってやる 煙草の匂いに染まる ぴりぴり痺れる舌から 沢山針が生えてきて ちっちゃなお耳を刺しちゃうぞ そしたらさ 世界はさ 黒い斑点で埋まるのさ とうとう触覚だのみな彼女に やっと逢える 隠れてないで こっちに来なさんな 僕のことをすり抜けるなよ かもめ、かもめ、 お前が見てるのは 羽織ものにくるまった 三十六度のKATAMARI |
透明赤い公園 | 赤い公園 | 津野米咲 | 津野米咲 | | 色を塗るよ ぼくの手に このままじゃ、ああ 色を塗るよ あしのうら このままじゃ、ああ 名前を呼んで 色を塗るよ ぼくの手に このままじゃ、ああ 色を塗るよ きみの手に このままで、ああ |
潤いの人赤い公園 | 赤い公園 | 津野米咲 | 津野米咲 | | ます ます 小雨に なる のむ カルピス 獏、獏 夢など たべてよ かさぶたに 穴をあけて 苦しい私は海に それでさえ いきおいの匂う速さ 待ってあげない 前歯の先は崖だ 行くな! サカナ 行けよ 沈む 奥歯で空を噛んで 浮かぶ もぐる もぐる るるるっ かさぶたに 穴をあけて 苦しい私は海に それでさえ いきおいの匂う速さ 待ってあげない |
副流煙赤い公園 | 赤い公園 | 佐藤千明 | 津野米咲 | | でも息苦しい 目に染みて痛いよ すいこんで ひとりぼっち ひとりぼっち やだな うすれていく ひとりぼっち ひとりぼっち やだな にじんでいく やだよ、やだよ うすれていく ひとりぼっち もどれないよ あなた、わたし うすれていく |
世紀末赤い公園 | 赤い公園 | 津野米咲 | 津野米咲 | | 大通りを大魔神が練り歩く ビルもみんな潰されても あいつだけがくぐりぬける ラッキーだな、助かったな、 君は見当たらない あまいよかたいよ にがいのきらいよ あまいのかたいの 噛み砕けない |