amazarashi「令和二年、雨天決行」の歌詞一覧リスト

曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
令和二年amazarashiamazarashi秋田ひろむ秋田ひろむamazarashi・Yoshiaki Dewa旅支度終え 誰か呼ぶ声 情熱からおよそ遠い情熱 今日ならば晴れ 風はしわがれ 旅立つことない旅立ちの日  君の鼻歌 今日ばかりは この町のBGMみたい 頼りなさげなマスク越し  とげられぬ夢 やむを得ぬ故 恨めしく睨む空 令和二年 封切りの映画 新譜のツアー 中止の入学式 令和二年  焦りと暇を持て遊ぶ歌 物理的でないからこそ痛む 悲しくないね 楽しくないぜ 感情は軒先で行き倒れ  歩道でキャッチボール 子供らの笑顔と不均衡 こんな時でもお腹だってすくもんな  買出しに行く 君を見送る それだけで憂う 令和二年 カーテンを閉めるのに何故戸惑う 夕日に君の背中 令和二年  優しくすることもできる 傷つけることもできる 武器にも薬にもなるなら 僕はどちらを選ぶだろう 変わる 世界の隅っこで 分かつ 個々の小宇宙 繋がる術を持つ僕らの 心 応答せよ  封鎖の公園の桜 誰に見られずとも咲いた 残念だな 残念だな 約束したはずなのに  仕事がなけりゃ 先立つは金 見捨てられた市井 令和二年 先は見えない 「けど大丈夫」 僕に嘘をつかせた 令和二年
世界の解像度amazarashiamazarashi秋田ひろむ秋田ひろむamazarashi・Yoshiaki Dewa俯瞰で見れば 世の理のような色彩 当事者となり 凝視すれば粗悪な落書き ありえないことが何度起こった 君が生きている間に その度目を伏せて 無かったことにした 今や忘れた  悲劇も喜劇も 同じ容量 数メガ単位のBGM 聞きながら 命からがら  壊れた世界泣きついて やっぱ僕らにはなかった 人の才能も そんな世界の解像度 今日も残酷の過密かき分け やるべきことに疲弊して 残す生きていた証拠 合わせる世界の解像度 君の視点 僕の視点 何が見える  騙し騙され うんざりして耳を塞ぐのは 気持ちは分かる けどそのせいで僕ら生き別れ もう今更だよ 善か悪とか それより繋ぎ直すんだ 断線したライト 夜は明かりがいる 何はともあれ  外は嵐で 悲惨だけど君は 無防備な滑走で 笑うから 抗うから  君は君だけの場所で 目を閉じないで見ていて 個々の視点、再縫合 新しい世界の解像度 いつかの欺瞞の成功にすがって 奴らが明日狙うのは どうせ過去の再放送 それが彼らの解像度 今日の視点 過去の視点 何が見える  一瞬で日常は終わる 一生その虚しさ付きまとう 終わり恐れることから始めて だって僕ら忘れてしまうだろ 生と死を生きて 日々の喜びと音楽を傍らに 宇宙の果てから君の細胞 繋ぐ直線に僕の骸 泣きながら手をとった もう終わったあなたの手 まだ終わらない僕の手 これから始まる君の手  壊れた世界泣きついて 頭いかれても歌うぜ 思索の倍音と 響き合う世界の解像度 会いたかったと言いに来た 句点じゃなくここは読点 その痛みや悔恨も 繋げば世界の解像度 何が見える 何が見える 何が見える
太陽の羽化amazarashiamazarashi秋田ひろむ秋田ひろむamazarashi・Yoshiaki Dewa群生するススキが 気が狂ったように手招きしてる 日差しは赤味がかり 夏では写せないものを露わにする それは そろそろ訪れる 太陽の羽化  状態としての生をボンネットに縫い付けて 身体を輸送する僕は 誰かが描いた白線に沿って  風景にこびりついた憂鬱 とたんに思い出が痙攣する  砂漠に埋まった貝殻で指を切る 今日も来る 暗色の悲しい兆し ついに訪れる 太陽の羽化 だけど 片方だけ 翅はなかった  季節ならさっき出て行った つまらない歌を置いてった 僕らは遠く離れた 取り返しのつかないほど  浮かぶことを諦めた 太陽が町を照らした 始まることをやめた今日が いつもの日常の振りした
馬鹿騒ぎはもう終わりamazarashiamazarashi秋田ひろむ秋田ひろむamazarashi・Yoshiaki Dewa今日が壊れて もう、お開きの時間だ 散らかった部屋を出て デッキで最後の一杯 君はまだ若い風を シャツの裾に飼っていて 朝がやがて来るはずの 地平線をそっと撫でる 馬鹿騒ぎはもう終わり  ラグの模様が変わってら ピザソースとビールで 時に汚した人生は 書き直したことにして ふしだらな政治家に 怒るのは分かるけど ワイン瓶で割ったテレビ 弁償はしてもらうぜ 馬鹿騒ぎはもう終わり  時に自分を失った気になるよ 抗うつ剤や手の温みや給付金や 不在届や自身の不在やいや 砂嵐 胸騒ぎ 今は亡き 17歳 馬鹿騒ぎはもう終わり  読みかけスワン家のほうへ ゴミ箱のコンドーム 便所で寝てる友人 いや、あんた誰だっけ どこまでも行けるけれど、あえて行かないって顔で この世界に腰掛けては 退屈と飲み交わした 馬鹿騒ぎはもう終わり  僕らの片手では 取りこぼしてしまうんだ ほら、たった今落とした 車のキーみたいにね 「止めておきな 死んじまうよ」 君が可笑しそうに言う 「止めておきな 死んじまうよ」 確かにね 確かにね  時に自分を失った気になるよ 晴れた土日やアルコールやセロトニンや 深い眠りや海底は暗いやいや 砂嵐 胸騒ぎ 今は亡き 17歳 馬鹿騒ぎはもう終わり  頭痛だけが残った狂熱 真夏に干上がるいつかの夢 散らばった野心と向こう見ず 微笑みと無防備な迎合 正しさは時々ヒステリー 線路の 朽ちてゆく枕木 五月の湿った土の匂い 影踏みというより影踏まれ  片づけが終わったら 朝が来たら 僕らはどこに 向かうんだろう それはね それはね 君がつぶやく 「それぞれの人生に戻るの」  馬鹿騒ぎはもう終わり
曇天amazarashiamazarashi秋田ひろむ秋田ひろむamazarashi・Yoshiaki Dewaとにもかくにも僕らの日常は奪われた 描いた未来ひび割れた その破片がこれだ 八つ当たりの罵倒やいらつき、自己嫌悪の里親 疑心暗鬼にとって心の陰こそがまほろば 天気予報ばかり気にして うつむき加減スマホで 今日も今日とて薄雲に太陽は朧げ 日照不足、長雨の令和二年、夏のわだかまり 綴る歌詞にも何故か湿っぽさが間借り  持ち合わせてるつもり人の為に痛める心 だけどもう噂話に配る余裕はない同情 人の知りたいって欲望は果てしない 時にはしたない その引力に逆らい唾を吐く罰当たり 悲劇にだって付いて回る数字と金勘定 人気投票はいいが無視されてる下位の感情 だから頷けない、売れたもん勝ちって価値観 結局は権威主義の上で尻尾を振れってまじか  出来るならばそんな騒ぎとは遠く離れたい 小さな幸福だけど無垢だからこそ馬鹿でかい 分からない奴は分からないままでいい 分かるべき奴だけが気付くテレパシーで作詩してる作品 昨日までと違う日常に右往左往している まるで捨て犬 「神様、仏様」ってフレーズ ここで終わりか 駅前、シャッター街また増えてる せしめるだけせしめて与えない救世主  そうか行くのか この町の栄枯盛衰 訳は知っているから引き止めることもできずに 「またな」と言うな または来ないと知りながら 無理に笑うな 別れはすぐ癒えるかさぶた  もし明日事故にあったら もし明日会社が潰れたら もし明日愛する人が死んだら もし明日疫病が流行ったら もし明日災害が起こったら そんな「まさか」が 何度もあったこの数年を見てきたあなたが 手にしている花束 弱い者や少数派をないがしろにしてはいけないって訳は 明日なり得るあなたの姿だからだ  今日も鳴らすか 取るに足らない音楽と言葉を 今のところは一人で 祈りを没頭に結わえて 陶酔が晴らす憂鬱の煙霧を 出来るならば分かち合いたい仲間たちも してるはずだ苦悩を 今日の苦心が作る未来の高揚を 今日の落ち込みが作る事態の報告書 疑いそうになる自分を保つのは 結局は創作 たかが凡作 されど音楽  始まり彼方 音に連れられては遠ざかる 疲弊物語る けどこんな時こそ用がある 今日も曇りか 降らないだけましだ旅立て 後は任せた 今日の僕が行けぬ場所まで  そしてまた階段を一段一段下りてゆく 暗闇に心の葛藤だけが反響する もう一人の自分と今日もそこで落ち合う 見張り合う発想には いつだって静寂が寄り添う 光によく似た 温もりとそっくりな 春の日差しと見紛うような まだ名前のない赤子は 祖父と似ていた 生と死の結び目、そこで僕は立ってた 名付ける前に僕が名付けられた  怒り苦しみ 悲しみだってどうせ消えない 新しい一日に完璧なんてもう求めない それを知ったって生きてみたくなるような 喜びがあることを知ってしまった だから歩こうか 今日も曇りだ 雨は降らなそう 覗く車窓 人がまばらな公園で今日は遊ぼう 「暑いからマスクはしなくたっていいさ」 不安なく言えるのはまだ先か その未来は  忘れない為に書き殴る今日の出来事 エンドロールまだ来ない悪夢ならペンをとろう やるせない令和に この空こそふさわしい 騒がしい巷に雲行き怪しい暮らし
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