amazarashi「ボイコット」の歌詞一覧リスト

曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
拒否オロジーamazarashiamazarashi秋田ひろむ秋田ひろむamazarashi・Yoshiaki Dewa応答せよ、応答せよ  本日、7号線を南下する北風を見送った東北から 押し黙る空を無数に漂流する、出口無きそれぞれの地獄たちへ 「色々あったな」では済まされない、色々の一つ一つを あるいは、 未だ得体のしれない、心に翳り続ける憂いの数々の出生を つまびらかにする為に 性懲りもなく 相も変わらず ここに立って呼びかける  応答せよ、応答せよ  ミズーリを疾走する、若き太陽熱と無暗な排気量をもって 人が生きるという巨大な山影に抵抗を試みる少年らは 一つの苦悩につき、一つの窃盗を夜ごと働き 世界への仇討ちが大儀であるかのような腹を決めた形相で 小さな悪事をけち臭く積み上げた 結果、多くの証明を反故にされた私たちはついには瞳を濁し その青い栄光と失敗にブックカバーを被せ 雪が降る朝のプラットフォーム 出勤前の束の間の空白に かじかんだ手でページめくれば あらゆる行間に孤独が住み着いたのだ 私の叙情も感傷も、果たせなかった拒絶である 電波塔が貫く空も、下校する子供らの足取りも、果たせなかった拒絶である カナリヤが鳴いている それと同じように、私の拒絶は震えている  応答せよ、応答せよ 檻を蹴破れ 服役囚よ  都市の路地 文字起こし 星殺し 拒否オロジー
とどめを刺してamazarashiamazarashi秋田ひろむ秋田ひろむamazarashi・Yoshiaki Dewa失望したって君が言う時 君は失望の彼女みたいだ 夜明け前だ 血の気の引いた空 死人みたいな一日がまた来る  君の瞳は拒絶していた 曖昧な受諾と定めと 時間がくれるはずだったもの そのほとんどを おかしいのは自分以外 嫌いなくせに笑ってるパラノイア 悲しい風には泣かない 悲しいなんて認めない  ねえ二度と泣かないように 君を脅す君にとどめを刺して 僕と逃げよう 地の果てまで 追っ手は暗闇 明日無き逃亡  「誰にだって辛いことはある」 そういうのは自分にだけ言って 君の辛さを平凡にしたがる 人の無自覚が誰かの辛さになる  青い国道をひた走って 逃げ切れるような気がした 何かに追われてるような気分に追われてた 鼓動が速い分だけ 人より速く進めると言い聞かせ 苦しい顔で走らない 苦しいなんて認めない  ねえ二度と泣かないように 君を見くびる君にとどめを刺して 僕と逃げよう 潔白ではいられなかった人生 呪いながら  立ち寄ったダイナーで 君と僕の顔写真 指名手配のニュース 「自分の気持ちを殺害したとされる男女二人が」 「計画的逃亡」 「服装を変えながら」 「知人の元を転々と」 ねえ カーラジオのボリュームを上げて ねえ もっと上げて 最高な気分なんだ 笑いが止まらない どこまでも行けそうだ どこまでも行けそうだ  ねえ二度と泣かないように 君をいじめる君にとどめを刺して 僕と逃げよう 命尽きるまで この世に恩義も義理もないさ  急カーブ、猛スピード そりゃそうだ この結末は もちろん想像した 曲がりきれぬ道を曲がろうとしたんだ せめて最期は 笑っている為
夕立旅立ちamazarashiamazarashi秋田ひろむ秋田ひろむamazarashi・Yoshiaki Dewaいい事なんかなかった街でも 別れる時には寂しくなるんだな 出掛けに見送り沈丁花 友達よまたな 恋人よさらば  夕立旅立ち 行く先に光 懐かしい夢達 未だに覚めないし 泣いたり凹んだり その度生き返り 新しいあんたに 再び日は射し  過ぎ去る家々を数えて その数の人生 その数の別れ 僕はまた一つ賢くなる 「あん時ああすれば」 それも過ぎ行く風景  夕立旅立ち 行く先に光 懐かしい夢達 未だに覚めないし あん時確かに 泣かないと誓い 始まりの汽笛 別離の響き  都会のせわしない暮らしにも したたか風が吹く 田舎の風が吹く あんたの顔も忘れちまった そういう事にして 忘れた事にして  夕立旅立ち 行く先に光 懐かしい夢達 未だに覚めないし 儚い見間違い 都会に影法師 遠々しいあの街 仰ぎ見 幾年
帰ってこいよamazarashiamazarashi秋田ひろむ秋田ひろむamazarashi・Yoshiaki Dewa稲穂が揺れる田舎の風は 置いてきぼりの季節の舌打ちか溜め息 駅の待合室でうらぶれて 誰彼構わず 憂鬱にする 憂鬱にする どうせ出てくつもりなんだろ この町ではみんなそう 決意は揺るがないか 迷いなどはないか 故郷を捨てるつもりか 気に病むな、それでいい 振り向くな 立ち止まるな  花、そぞろ芽吹くとも、芽吹かざるとも  幼い頃に遊んだ校舎の壁が ひび割れた分僕らも傷ついた ガードレール ゴールポスト 漁港のはしけ この町は何もかも錆び付いて 美しい思い出なんてあるものか 記憶の中じゃ泣いて挫けてばかり この町が嫌いだとみんな言うが 早く出ていくんだと決まって言うが  帰ってこいよ 何か成し遂げるとも、成し遂げずとも  君のその愚直な心は 満員電車などに潰されたりはしないのだろうが 額に汗 将来 野望 人間関係 地下鉄の路線図みたいにこんがらがって 信頼出来る人が傍にいるならいい 愛する人ができたなら尚更いい 孤独が悪い訳じゃない ただ人は脆いものだから すがるものは多い方がいい  真っ黒な夜 真っ黒な夜でこそ思い出せ 生まれた町を 今年も花が咲いたよ  遠くで鳴る境内の祭り囃子 君が居なくたって夏は過ぎるけど 知らせ無くとも 今か今かと 待ち人の面影に振り返り 祭りの後、闇と静寂が落ちて 砂浜に花火と狂騒の残骸 季節巡れど心は止まったまま 君が出てったあの時のまま  帰ってこいよ 何か成し遂げるとも、成し遂げずとも  菜の花畑の風車 コンビニも出来て 分校の校舎も建て替えられて あれから大分経った この町も様変わりしたよ 勤め先は相変わらずないから 若い奴らはみんな出ていった 昔よく遊んだあの公園も 今年取り壊されるってさ  夢を叶えたって胸を張ろうが やっぱ駄目だったって恥じらおうが 笑って会えるならそれでいい 偉くならなくたってそれでいい ビルの谷間勇ましく歩く君が 陽に照らされた姿を想うのだ 忙しくしてんならしょうがないか 納得できるまで好きにしろ  帰ってこいよ 何か成し遂げるとも、成し遂げずとも
さよならごっこGOLD LYLICamazarashiGOLD LYLICamazarashi秋田ひろむ秋田ひろむamazarashi・Yoshiaki Dewa憂鬱が風に散らばり 吹きだまって影になる 僕らの足音は 無情を饒舌に諭す 君の瞳の深さを 覗き見て狼狽える 望みなどあったでしょうか この行く先には  おどけて笑うのは この道が暗いから 明りを灯すのに 僕がいるでしょう  さよならごっこは慣れたもんさ でも手を振ったら泣いちゃった 僕らの真っ赤な悲しみが 暮れる 暮れる そして夜が来る 当たり前にやってくる明日なら 「生きたい」なんて言わなかった よせばいいのに夢見てしまう 未来 未来 君のせいなんだ  成し遂げねばならないこと 三日月にぶら下げて 彷徨う夜道にすら 安堵は君の背に明るい 信じるには時間がいる ましてや他人だから それでも道が同じなら 離れる理由もない  全てが終わったら 分かち合う為に 誰かがいるでしょう 僕がいるでしょう  さよならごっこは慣れたもんさ でも手を振ったら泣いちゃった 僕らの真っ赤な悲しみが 暮れる 暮れる そして夜が来る はじめからそこにある愛情なら 確かめ合う事はなかった 奇遇にも連れ合う縁だから 触れる 触れる 心の襟元  辛さなら背負えるから 痛みなら分け合えるから でも君のさだめまでは 肩代わりできなかった 別れは何度目でも 相変わらず悲しいから 別れる振りをするんだよ さよならの遊びだよ いつか必ず会えるって 自分を騙す遊びだよ  さよならごっこは慣れたもんさ でも手を振ったら泣いちゃった 僕らの真っ赤な嘘だけが 濡れる 濡れる そして朝が来る 離れ離れになるってことは 一度は一つになれたかなあ 諦めと呼べば後ろめたい さだめ さだめ そう君は呼んだ
月曜日GOLD LYLICamazarashiGOLD LYLICamazarashi秋田ひろむ秋田ひろむ体育倉庫のカビたウレタンの匂い コートラインは僕らを 明確に区分する 渡り廊下で鳩が死んでた いつもより余所行きな 教科書の芥川  支柱に縛られた街路樹 まるで見せしめの磔 好きに枝を伸ばしたいのに 同じ制服窮屈そうに 右向け右で左見て 前ならえで列に背を向け 救いなのだその幼さが 君だけは大人にならないで  月曜日、蹴飛ばしたら ゴミ箱にも嫌われて 転がって潮風に錆びた 息苦しいのは ここが生きる場所ではないから 僕ら地球外生命かもね 好きなこと好きって言うの こんなに難しかったっけ それならば僕は息を止めて潜るよ 君の胸の内の深さには 遠く遠く及ばないとしても  駅ビルのコンコース 待ちぼうけ ソフトクリーム溶けた 全音符のクラクション 近寄る度 多くを知る 知らないことは多いと 河川から望む学区外  明日の話はとにかく嫌い 将来の話はもっと嫌い 「儚いから綺麗」とか言った 花火が永遠ならよかった 見えてるものを見えない振り 知ってることを知らない振り いつの間にそんなに大人びて笑うようになったのさ  月曜日、蹴飛ばしたら 川の水面で水切り 満月を真っ二つ切り裂いた 胸が苦しいのは 互いに思うことが伝わるから 僕ら超能力者かもね 嫌なこと嫌って言うの そんなに自分勝手かな それならば僕は息を止めて潜るよ 君の胸の内の深さには 遠く遠く及ばないとしても  普通にも当たり前にもなれなかった僕らは せめて特別な人間になりたかった 特別な人間にもなれなかった僕らは せめて認め合う人間が必要だった それが君で おそらく僕で ゴミ箱にだって あぶれた僕らで 僕にとって君は とっくの昔に 特別になってしまったんだよ  月曜日、蹴飛ばしたら 大気圏で焼け落ちて 僕の胸に空いたクレーター 確かに似た者同士だったけれど 僕ら同じ人間ではないもんな 一番怖いのはさよなら それなら約束しよう 永遠に別れはないと 永遠なんてないと知って誓ったそれが 愛や友情には 遠く及ばないとしても
アルカホールamazarashiamazarashi秋田ひろむ秋田ひろむamazarashi・Yoshiaki Dewa宵の淵に腰掛け物思い 街は馴れ馴れしかった、当時 でも、親しい顔すれば素通り 脆い思い出は溶けてしまった氷 彼はキスした手首の傷に 朝日に素面の顔は気まずい 目の下のクマは黒い三日月 温いシーツに香りの名残はずるい  外と隔離した部屋で 飲み干す傷病手当 現実に悪酔い どうせ咲かぬ蕾 間引かれるなら どうか私から  はしゃいだ分だけ寂しい 空虚に化粧ほどこし 夕映えが最後に 頬を赤く染めてくれる そしたら綺麗と言って 良かったころの思い出 口を塞いで黙らせて 今だけ見ろって  ア ア ア アルカホール フォール  バスではいつも汗が酷い 焦る日ほど信号は黄色い ミーティングで静寂に身じろぎ 動悸 他人はいつも私には遠い  はみ出した者が泣く だからどうとかじゃなく 諦めていい 理由には十分 宛名ない速達で黒が来る  幼い頃ママが言った「あなたは天使だ」って だから天国をスリップして この部屋に落ちた すでに羽根もがれたけど 今さら飛ぶ気もないの だからなんだって言うの ただ一つ、ママごめんね  ア ア ア アルカホール フォール  軽薄な喧騒と耳つんざく音楽 その波にさらわれて全部忘れたはず こんな夜の孤独とか いつかの綺麗なキスとか 夜遊びの冬の匂いとか 笑ったはずの季節とか 朝方打ち上げられて 顔を覆って泣いてる 記憶の死骸達でアクセサリー作って 「綺麗でしょ?」「綺麗でしょ?」ってずっと泣いてる あの子は誰だっけ?なんて私に聞かないで  寂しい分だけはしゃいで 後ろめたさあしらえば 無邪気な顔の夜が 全て匿ってくれる そしたら綺麗と言って こんな惨めな私を 口を塞いで黙らせて 全部夢だって  ア ア ア アルカホール フォール
マスクチルドレンamazarashiamazarashi秋田ひろむ秋田ひろむamazarashi・Yoshiaki Dewaこの世界は少し煩すぎるから カーテンを全部閉め切ったよ 結露した窓を擦って覗くように 恐る恐る世界を窺ってた 忙しい日々がやがて土砂となり それに憧れは埋没して 気付いた時には もうすでに手遅れで 息もできぬまま数年が経ってた  諦めの萌え木 レジスターの奴隷 心が腐らないように 冷凍する必要があった 弁当をレンジで温めながら 心溶かしてくれ 心溶かしてくれ  表情すら隠す癖に 分かってほしいだなんて 後ろめたくて当たり前 夜勤明け光る朝焼け こんな一日の終わりに不釣り合い まだ何も成してない 僕の今日を照らさないで  頭ん中が少し煩すぎるから 喜怒哀楽を全部殺したよ うざい客の怒鳴り声も遠く響く その分ビールの本数も増えたけれど 飲み屋で同級生の自慢話には 相槌打って愛想よく くだらねえと唾を吐く心の声に 一番くだらないのは僕だと青ざめる  昔描いてた 将来や夢は 最低賃金で売り払った こっから歩む一歩の価値も たかが知れてる どうせ底値なら 心躍る方へ せめて望む方へ  言いたい事言わぬ癖に 分かってほしいだなんて 無視されたって当たり前 東京に取り残されて 僕が居なくたって回ってく世界 まだどこにも行けない 僕の今日を無視しないで  僕は今日もマスクをして家を出る 口煩い東京から身を隠す為 言えない事を言わなかった事にする為 やれない事をやらなかった事にする為 そしたら僕の声も失くしてた 自分にさえ本音隠すようになってた  本当は飛び出したい癖に 僕なんかじゃ無理だなんて 「そんなことはないよ」だって 誰も言ってくれるわけねえ そんな一日を幾つ殺して 僕は今最低に立ってる 僕の始まりには似合ってる  居ても立っても居られずに 家とは逆の方向へ 後ろめたささえ晴々 同じようで違う朝焼け 理想叶える為犠牲になってくれ 最低な幕開け この始まりを照らしてくれ
抒情死amazarashiamazarashi秋田ひろむ秋田ひろむamazarashi・Yoshiaki Dewaアイデンティティが東京湾に浮かんでいる 巡航する豪華客船のその波で 浮遊してる やがて沈む 物珍しそうに 乗客は人だかり 助けるべきか? いや、あんな得体のしれないものには触れるな あれはなんだ? あれはなんだ? あれはなんだ? あれはなんだ?  受諾と拒絶 拒絶 拒絶 手は組めないぜ ただじゃ死なないぜ 許可されて生きる 命ではないよ ああ私の私 応答途絶 途絶 途絶 生きているなら声を聞かせて 徐々に蝕まれる暮らしの抒情詩 ああ詠い続けて  何が善で何が悪か 白と黒分かり合えずいがみ合って 灰色が割って入って お互いを認め合うべきだと 懐から取り出す 共感を見て いや、そんな危険かもしれないものには頼れるか それはなんだ? それはなんだ? それはなんだ? それはなんだ?  受諾と拒絶 拒絶 拒絶 先生や医者 神様にでも 変えること出来ない形と中身 ああ私の私 応答途絶 途絶 途絶 生きているなら声を聞かせて 徐々に蝕まれる暮らしの抒情詩 ああ詠い続けて  受諾と拒絶 拒絶 拒絶 拒絶 拒絶 拒絶 拒絶  不法投棄された千億の陰口 焼却処分だ見栄も顕示欲も 僕らは内側、静かな場所へ行こう それなのに自分を無くせって 従えって 我慢しろって 強い風に吹き飛ばされて落ちた 東京湾  形と中身 私の私  受諾と拒絶 拒絶 拒絶 冷笑や脅し圧力にさえ 歪めること出来ない形と中身 ああ私の私 応答途絶 途絶 途絶 生き抜いたなら顔をみせてよ 徐々に蝕まれる暮らしの抒情詩 ああ詠い続けて
死んでるみたいに眠ってるamazarashiamazarashi秋田ひろむ秋田ひろむamazarashi・Yoshiaki Dewa法律を破りたい いい人なんか報われない ホールデンとかディーン・モリアーティ 車を盗んで逃げ出したい 所詮僕など俗物だ でもそれに居直るような 物質の奴隷はごめんだ 命の喜びは裏切れない  悲しみだって喜びさ 何もそれは現実逃避じゃなく 震えるこの身の震源地が 恐れの向こうで脈動するから  死んでるみたいに眠ってる 泥を掴む度汚れてく 耳をそばだて聴いてみる 寝息は未来の匂いがする  精神的にまいっちゃった 原っぱ寝そべって休みたい そいつを僕は罵った もっと働けと罵った 断固として過去は否定したい 青春は安寧との闘争だ 新しい歌を歌いたい ラジカセで聴いたフォーエバーヤング  死んでるみたいに眠ってる 悲しみの眉間を撃ち抜く 枕元には修羅が立つ 涙を流して怒ってる  間違ってることは支持できない それは根本的な尊厳だ 野垂れ死ぬなら本望だ 僕のまま僕を終えるなら  死んでるみたいに眠ってる 誰かが遠くで手を振ってる 僕はそれを無視してる 見えているけど無視してる 死んでるみたいに眠ってる 泥を掴む度汚れてく 耳をそばだて聴いてみる 寝息は未来の匂いがする
リビングデッドamazarashiamazarashi秋田ひろむ秋田ひろむamazarashi・Yoshiaki Dewaひるがえって誰しもが無罪ではいられぬ世にはびこって 断罪をしあったって 白けてくるぜ 愛が去って空いた穴 塞ぐための巨大な偶像は ここにはない 少なくとも僕の部屋には  もっと生きてえ もう死にてえ そんなんを繰り返してきて リビングデッド リビングデッド 人生を無為に徘徊して もう無理って飛び降りて 我関せずって面でいいって 背負わずに生きれるならそうしなって  永遠なんてないくせに 永遠なんて言葉を作って 無常さにむせび泣く我ら 後悔も弱さも涙も 声高に叫べば歌になった 涙枯れぬ人らよ歌え  過ちで しくじりで 石を投げるのはやめときなって どうせいつか間違う もうすでに間違えてるんだし 隣人を愛せずとも 不幸にはならない時代にあって 分かり合うのはそうそう簡単ではないから  どっちだっけ? もう知らねえ 行きたい方へ自分で行くぜ リビングデッド リビングデッド 切り捨てた屍を越えて 振り向かぬ 振り向けぬ どっちにしろ道は選べぬ 顧みず仰ぎ見る 明日の空  正解なんてないくせに 正解なんて言葉を作って 己が明日さえ 縛りあう我ら 女々しさも罪も不名誉も 一人懺悔したら歌になった 許されざる人らよ歌え  正しさを求めているならば 少なくとも居場所はここじゃないぜ ここじゃないぜ 間違った情動をくべる 負け犬の蒸気機関車の旅程 くそくらえ 清廉さ潔白さも 諦めざるを得ず手を汚した 取るに足らないたわごとだと 見くびる傲慢どもの寝首を掻く 報われない願いをくべろ 叶わなかった夢をくべろ 遂げられない恨みをくべろ 死にきれなかった夜をくべろ  絶対なんてないくせに 絶対なんて言葉を作って 何故成せぬと 見張りあう我ら 劣等感も自己嫌悪も 底まで沈めたら歌になった 死に切れぬ人らよ歌え
独白amazarashiamazarashi秋田ひろむ秋田ひろむamazarashi・Yoshiaki Dewa私が私を語るほどに 私から遠く離れてしまうのは何故でしょうか? 身を投げた漆黒の太陽が 遺言のごとく焼き付けたひと夏の影絵は トイレの汚物入れの中で真っ赤に滲んで泣きじゃくるばかりです 殴られた痣はすぐ消えてしまった いっそ消えずに一生残ればよかった 誰かを憎む理由をこの身体に誇示して 全てを切り裂く免罪符となれ 物心ついた私は白痴でキチガイで あなたがそう呼ぶからそれにふさわしい人間になった 「どこにでもいる真面目な子でした」「まさかあの子が」 世間様の暇つぶしに辱められた自尊が 良からぬ企みを身ごもるのも必然で 言葉を殺した あれが死に損ないの言葉ゾンビ  『言葉を殺した』という言葉だけが残った 途方に暮れた十五歳の夏  流れていった涙や後悔の時間に 今更しがみつくほどの未練は持ち合わせず 過去の痛みが全て報われたわけじゃない 私の痛みは君の失望にこそ芽吹く この物語はフィクションであり、実在する事件、団体、人物との いかなる類似も必然の一致だ だが現実の方がよっぽど無慈悲だ  ひぐらしの声 夕涼み 恋占いはフルスモークのハイエースに連れ去られた 精霊は事件性にも宿るか 底なし沼の水面にたかる虻達の祈りか 被虐者の呪いか 愛されなかった分や 報われなかった分や 人それぞれの身体に空いた無数の穴ぼこ 埋め合わせる為に犠牲になった何かが 差し詰め生涯悔やむことになる、むごたらしい致命傷 通り魔や殉教者や死にたがりの志願者 結局のところ誰もが未来の加害者 「まさかあの子が」と口走る前に顧みる 私の過去の痛みはあの子の為にこそ使う 「言葉にならない」気持ちは言葉にするべきだ 「例えようのない」その状況こそ例えるべきだ 「言葉もない」という言葉が何を伝えてんのか 君自身の言葉で自身を定義するんだ  流れていった涙や後悔の時間に 今更しがみつくほどの未練は持ち合わせず 過去の痛みが全て報われたわけじゃない 私の痛みは君の失望にこそ芽吹く この物語はフィクションであり、実在する事件、団体、人物との いかなる類似も必然の一致だ だが現実の方がよっぽど無慈悲だ  音楽や小説 映画とか漫画 テレビ ラジオ インターネット 母が赤ん坊に語る言葉  友人との会話 傷つけられた言葉 嬉しくて嬉しくてたまらなかった言葉 喜び 悲しみ 怒りだとか憎しみ かつての絶望が残す死ぬまで消えない染み それが綺麗な思い出まで浸食して汚すから 思い出も言葉も消えてしまえばいいと思った  言葉は積み重なる 人間を形作る 私が私自身を説き伏せてきたように 一行では無理でも十万行ならどうか 一日では無理でも十年を経たならどうか  奪われた言葉が やむにやまれぬ言葉が 私自身が手を下し息絶えた言葉が この先の行く末を決定づけるとするなら その言葉を 再び私たちの手の中に  奪われた言葉が やむにやまれぬ言葉が 私自身が手を下し息絶えた言葉が この先の行く末を決定づけるとするなら その言葉を 再び私たちの手の中に  再び私たちの手の中に 今再び 私たちの手の中に 言葉を取り戻せ
未来になれなかったあの夜にGOLD LYLICamazarashiGOLD LYLICamazarashi秋田ひろむ秋田ひろむ「色々あったな」の 色々の一つ一つを つまびらかにしたくて ペンを取ったわけですが もう君の好きにしてよ 僕も大概好きにしてきた 僕の事は忘れて 他に行きたい場所があるんなら  名誉ある潔い撤退より 泥にまみれ無様な前進を 尻尾を振る称賛の歌より 革命の最中響く怒号を あの日の情熱の火はいずこ 悔しさを並べたプレイリスト そぞろリピート音楽と風景 後悔、浄化する過去の巡礼  まさかお前、生き別れたはずの 青臭い夢か?恐れ知らずの 酒のつまみの思い出話と 成り下がるには眩しすぎたよ なじられたなら怒ってもいいよ 一人で泣けば誰にもバレないよ そんな夜達に「ほら見たろ?」って 無駄じゃなかったと抱きしめたいよ  未来になれなかった あの夜に  前向きに生きることほど素晴らしいことはない でも「前向きに生きて」じゃ 頷けない誰かさんの為 夢追い人とは ともすれば社会の孤児だ 手段は選ばない いや、選べなかったんだ  恨み辛みや妬み嫉みの グラフキューブで心根を塗った それでも尚塗りつぶせなかった 余白の部分が己と知った 今更弱さ武器にはしないよ それが僕らがやってきたことの 正しさの証明と知っている 今この僕があの日の答えだ  見える人にだけ見える光だ 陰こそ唯一光の理解者 旅立ちと言えば聞こえはいいが 全部投げ出して逃げ出したんだ 孤独な夜の断崖に立って 飛び降りる理由あと一つだけ そんな夜達に「くそくらえ」って ただ誰かに叫んで欲しかった  未来になれなかった あの夜に  取り立てる程不幸ではないが 涙は路銀程に支払った 僕の過去の轍を見る人よ ここで会うのは偶然じゃないさ 夢も理想も愛する人も 信じることも諦めたけど ただ一つだけ言えること僕は 僕に問うこと諦めなかった  醜い君が罵られたなら 醜いままで恨みを晴らして 足りない君が馬鹿にされたなら 足りないままで幸福になって 孤独な奴らが夜の淵で もがき苦しみ明日も諦めて そんな夜達に「ざまあみろ」って 今こそ僕が歌ってやるんだ  未来になれなかった あの夜に ざまあみろ
そういう人になりたいぜamazarashiamazarashi秋田ひろむ秋田ひろむamazarashi・Yoshiaki Dewa僕はあんまり出来た人間ではないから 君が嫌になってしまうのも しょうがないと思ってるよ きっと 人にとって大事なものなんてさ 一人に一個だろ それが君だとは言い切れない僕さ そんな歌を歌ってしまう僕を見ても 君は笑ってるぜ そうだその笑顔を好きになったんだ 嘘つき 泥棒 人殺し ねぇ神様 僕の神様は そうだ君の笑顔なんだ  涙こらえて立ちつくす 人の背中をそっと押してやる どんな時だって優しい顔 そういう人になりたいぜ 「めんどくせぇな」って頭掻いて 人のために汗をかいている そんで「何でもねぇよ」って笑う そういう人になりたいぜ  確かな暖かい宝物積み上げたら 幸せになれると 僕はそうずっと信じてきたけど 結局僕はいつまでも 馬鹿野郎 僕の幸せは 君の幸せではないんだ  自分らしさ見失わず 人の事もちゃんと思いやる 人前で泣き言は言わないぜ そういう人になりたいぜ 当たり前に心から笑えて 当たり前に日々を駆け抜けて 当たり前に疲れて眠ってる そういう人になりたいぜ  そういう君が好きだから そういう君が好きだから  君の気が狂っても待っている奴がいるぜ 君の家が無くなっても帰る場所はあるぜ 君を守る為世界を終わらせてもていいぜ そこで僕は凍えて死んじまったっていいぜ 夕焼け空が悲しいな 世界が終わりそうな色だから 洗濯物は放っておこう 世界は明日も続くけれど  さよならでも涙見せず いつもと変わらない その笑顔 自分の事より人の心配 そういう人になりたいぜ 「バイトはちゃんと続けなきゃ駄目よ。新しい部屋は決まったの? 君は君の思う道を進んでね そういう君が好きだから」  そういう人になりたいぜ そういう人になりたいぜ
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