「子どもたちの笑顔を照らす花火を咲かせよう…」

 2013年8月11日に東日本大震災被災地沿岸・十数カ所にて一斉に開催される花火大会「LIGHT UP NIPPON」の活動支援をするべく、25組の著名人が参加したチャリティソング「Light Up Nippon~空に花、大地に花~」が7月10日にリリース。

 3.11から2年経つ“今”だからこそ、私たちは声をあげなければならない。“忘れられないと嘆くより 忘れない強さを誇りに笑おう、大丈夫、、、大丈夫。”悲しみを乗り越える勇気とチカラを与える歌詞が、明日を生きる勇気をくれる!

 歌ネットでは、そんな話題の作品について、SONG for LIGHT UP NIPPONの呼びかけ人・福原美穂さんのインタビューを中心にお届けします!

Light Up Nippon~空に花、大地に花~
作詞:福原美穂
作曲:福原美穂 / JAY'ED / Philip Woo
   / KEN for 2 SOUL MUSIC INC.

空を見上げよう 皆で
今年も夜空に夏の花、咲いた
君の笑顔を照らすのは
決して諦めなかった誰かの勇気
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INTERVIEW
「音楽を通して子どもたちと思い出を作りたい…」

来月8月11日、3回目となる“LIGHT UP NIPPON”主催の花火大会を迎えますが、今どんな気持ちですか?

福原:このプロジェクトに関わったすべての人が“今年も花火をあげよう”と勝負していたので、今年もあげられることが決まって、本当に良かったと思います。そして、今回のチャリティソングが来年以降も“花火のうた”として歌われるように、これから伝えていく活動を頑張っていきたいと思っています。

花火には“鎮魂”という意味が込められているそうですが、福原さんは“LIGHT UP NIPPON”プロジェクトのどういうところに共感されたのでしょうか?

福原:昨年の“LIGHT UP NIPPON”のドキュメンタリー映像を見て、プロジェクトに携わっている人々の過程と、花火があがった時の子どもたちの笑顔を見て純粋に感動しました。“この素晴らしいプロジェクトを知った以上、続けていかなくちゃいけない”と思ったし、私は音楽という自分の武器で協力できればと思いました。

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福原さん自身、ソロ活動に加え、SWEETBOX6代目ヴォーカリストとしての活動もありながらの活動は、大変じゃないですか?

福原:正直、もう2つぐらい身体が欲しいなと思います(笑)。でも、何度も東北に足を運んでライブをやったり、地元に人と交流を持たせてもらう中で、“また来てくれたんだね”“おかえり”って言ってもらえて、自分の活動にもすごくエネルギーをもらえているんですよ。

なるほど。

福原:先月ソロでリリースした「ライジング・ハート」は、東北の景色や東北の人が言った言葉が音楽とメッセージに変換されているんです。“僕らも笑いたいんだ”“元気になる曲が聴きたい”っていう言葉に対して、それを音楽で返すっていう循環ができた曲になりましたね。

今回のチャリティソングは、東日本大震災の直後に原曲があったんですよね?

福原:はい。3.11のその日、私はレコーディングでロスにいて、ニュースで知った時、あまりのショックで涙が止まりませんでした。その後、すぐに帰国して“何かやらなきゃ”って思っていた時に、KENが私とJAY'EDくんに“一緒に何か残そう”って声を掛けてくれて、3人で曲を作ったんです。

それから日の目を見るまで、約2年の月日を費やすことになりましたね。

福原:当時は、どんなメッセージを伝えるべきかが分からなくて、“作詞家さんに頼もうか?”とか“アーティストさんに書いてもらおうか?”とか考えたんですけど、結局、答えは出なくて、いったん眠らせることになったんです。その後、“LIGHT UP NIPPON”と出会って、東北にいって実際に自分の目で見たことで、“音楽を通して子どもたちと思い出を作りたい”っていう思いが強くなった時に、3人で作った曲を思い出してKENに相談して、曲を完成させることができたんです。

「これからの未来を創っていくことが大人としての責任…」

今回の楽曲を通して、一番伝えたかったメッセージは何ですか?

福原:一番伝えたかったのは“忘れてないよ”っていうことです。日常の中でどうしても自分の生活がいっぱいいっぱいになることもあるけど、8月11日は絶対に集まろうと決めたこと、この曲を聴くことで東北のことを思い出してほしい。そんな思いを込めて歌詞を書きました。

みんなで歌える曲に仕上がりましたね。

福原:曲のメロディーの段階から、“みんなで一緒に歌える歌を作ろう”っていう構想をKENは描いていました。だから、メロディーラインはみんなで歌えるように出来ていたので、歌詞もなるべく難しい言葉は使わずに、子どもでもすぐ覚えられる言葉、自分の中から素直に出てくる言葉を意識して書きました。

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“君の笑顔を照らすのは 決して諦めなかった誰かの勇気”とのフレーズは、とても印象的ですね。

福原:私の中では、やっぱり発起人の高田さんや“LIGHT UP NIPPON”を支えている東北の人たちのことをイメージしました。高田さんは、“子どものために花火をあげること。これからの未来を創っていくことが大人としての責任なんだ”ということを言っていて、それは東北に住む人たちも同じ思いなんです。

たくさんの“誰か”に支えられて、今があるということですね。

福原:正直、みんな自分の仕事じゃないところでやっているので、それぞれ身を削っているんです。でも、“子どもたちの笑顔のため”その一点で諦めなかった人たちがたくさんいたことを伝えたかったんです。

また、“忘れられないと嘆くより 忘れない強さを誇りに笑おう”とのフレーズは、どんな思いで書かれたのですか?

福原:東北に行った時に地元の人と話したんですけど、自分は“津波があった海にはもう行きたくない”って思っているのに、子どもには“海に連れて行って”って言われるそうなんです。あと、“私たちは海に育てられている”っていう女の子の話を聞いて、私たち大人より子どもたちの方が、現実を受け入れて次に向かっている。“そういう強さが子どもにはあるんだ”っていうことをメッセージに込めました。

「自分のできることを続けていくことが大切…」

今回は、ミュージシャンをはじめ、多くの著名人が参加されています。どのようにここまで広がっていったのですか?

福原:ビジネスでやっていることではないので、このプロジェクトと曲に賛同してくれて、協力してくれる人にお願いしました。私とKENとJAY'EDくんの友達のアーティストから声を掛けていきながら、“LIGHT UP NIPPON”に毎年参加されている八代亜紀さんや畠山美由紀さん、また、私がお世話になっている気仙沼の方のルートで安倍昭恵さんも参加してくれることになりました。

では、ミュージシャンにこだわっていたわけではないのですね。

福原:たくさんの人にこの曲を届けること、“LIGHT UP NIPPON”の活動を色んな人に知ってもらうことが大切だと思っていたので、賛同してくれたボクサーの亀田大毅さんやChris Pepplerさんにも参加していただきました。

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PVで東北の子ども達が歌っているシーンがありますが、グッときますね。

福原:何にもまさるパワーがありますよね。今回12箇所をキャラバンでレコーディングしに行って、下は3歳から上は15歳までの子どもたちに参加してもらいました。3歳の子は字が読めないので、本能的に音楽を感じ取ろうとしている姿に感動したし、高学年の子は“復興の力になりたいから参加しました”って言ってくれたり、どの子にも驚かされましたね。

誰もが支援したいと思いながらも、具体的に何をしていいか分からない人も多いと思います。

福原:そうですね。このプロジェクトを知ってくださった方だったら、まず花火を一緒に見てもらいたいと思いますし、やっぱり自分で東北に行ってみることが一番だと思います。自分の目で見ると自分の知らないものが見えてくるので、そうすると“これだったら自分でもできる”って気付けるので、自分でキャッチしてもらいたいですね。

また、支援に参加できても続かない人も多いですよね。

福原:高田さんが素敵な言葉を言っていたんです。“ビールを買うぐらいの気持ちで募金をしてほしい”って。小さなことでも日々の中で、自分のできることを続けていくことが大切だと思いますね。

それでは、最後に「歌ネット」を見ている人にメッセージをください。

福原:まずこの曲を聴いて、PVも観ていただいて、“LIGHT UP NIPPON”のプロジェクトにぜひ賛同していただきたいと思います。


photo_03です。
<参加アーティスト>
AI / AISHA / 安倍昭恵 / IMALU / 亀田大毅 / Kat McDowell / Chris Peppler / Christine / K / コトリンゴ / さかいゆう / シェネル / JAY'ED / JUNE / 怒髪天 / NAOTO, HIROKI from ORANGE RANGE / 橋本江莉果 / 畠山美由紀 / ばんばひろふみ / 福原美穂 / 松本哲也 / MIYAVI / MILLEA / Melody / 八代亜紀

<東北の子ども達(12市町村)>
岩手県:野田村・宮古市・山田町・大槌町・釜石市・大船渡市・陸前高田市
宮城県:気仙沼市・多賀城市
福島県:相馬市・広野町・いわき市

<CD取り扱い店舗>
以下のオンラインストアで購入が可能です。

商品には初回プレス仕様と通常仕様があります。初回プレス仕様は、東日本大震災の津波被害により全設備使用不能な状況に陥るも、諦めずに復興を果たした多賀城市王子コンテナー株式会社仙台工場の段ボールで作られた特別仕様です。 数に限りがありますので、お早めにお買い求めください。

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