柴田 淳 SHIBUYA-AX

2009年11月02日@SHIBUYA-AX

取材:石田博嗣

2009.11.20

柴田 淳+ジャズ。どことなく陰りと湿り気を含んだ艶っぽい歌声の持ち主だけに、彼女のファンならずとも、こういうステージを観たかったのではないだろうか。耳慣れた楽曲にジャズアレンジが施され、歌声がよりやさしく、よりムーディーな風合いを持って届いてきた。5曲のみとはいえ、彼女の新たな魅力に触れるには十分だった。続いては、山下洋輔&THE BIG BANDのステージ。のっけからスウィンギーなサウンドで客席を酔わせていたのはさすがだ。そして、アンコールでは柴田を呼び入れ、山下の躍動感ある饒舌なピアノで「かなわない」を披露。さらに、ビッグバンドスタイルで「メロディ」を聴かせた。楽曲が持つ色香が程良く熟したようなサウンドの中で気持ち良さそうに歌っていた姿が印象的だった、柴田 淳。落ち着いた装飾をまとったジャジーなサウンドであっても、自分の色に染め上げていたことも追記したい。