LIVE REPORT

椿屋四重奏 ライブレポート

椿屋四重奏

『TOUR '09 「CARNIVAL」』

2009年12月20日@赤坂BLITZ

撮影:橋本 塁 /取材:石田博嗣

2009.12.20

終演を告げるアナウンスが流れても鳴り止まないアンコールの声。客出しのBGMを“もう1回”コールがかき消す。そして、ステージに再び照明が灯り、“特別です!”と中田裕二(Vo&Gu)がひと言。客席から歓声が沸き起こり、満面の笑顔に包まれるようにして、最高のかたちでエンディングを迎えた--。

9月にスタートした、アルバム『CARNIVAL』を引っ提げてのツアーを締め括る...はずだった赤坂BLITZ公演2デイズの最終日。中田がインフルエンザに感染し、3公演が2010年に振り替えられたとはいえ、年内最後のワンマンライヴである。2009年の集大成であり、“現在の椿屋四重奏”を観せたことは言うまでもない。沢田研二やTHE YELLOW MONKEY等をリスペクトし、歌謡曲の憂いと艶やかさであったり、グラムロックの華やかさを昇華した椿屋四重奏という色。それは『CARNIVAL』でより鮮明なものとなり、さらにロックバンドとしての力強さや振り幅も得た。となれば、ライヴはさらに濃厚な椿屋ワールドが味わえるというもの。歌謡曲が持つ艶さをシックでスタイリッシュに聴かせたかと思うと、2本のギターが交錯するスリリングなロックチューンや、ウエットなメロディーが映えるディープでドラマチックなナンバーを繰り出し、その甘味な毒を含んだサウンドで観る者を魅了していく。さらにアンコールでは“ツアー中に編み出した魔法があります”とコール&レスポンスもあり、終演を迎える頃には完全に会場がひとつとなっていた。そんなエキサイティング&ハートウォームなライヴを体感した客席の興奮は、メンバーがステージを去っても冷めるはずがない。客出しのBGMが流れる中、“もう1回”コールが自然発生するのに、それほど時間は要さなかった。
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    現在ツアー中のため、セットリストの公表を控えさせていただきます。

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