LIVE REPORT

かりゆし58 ライブレポート

かりゆし58

『ハイサイロード 2006-2016~オワリ×はじまり~ 追加公演』

2016年05月08日@日比谷野外大音楽堂

撮影:Ohagi/取材:田山雄士

2016.05.12

デビュー10周年ツアー追加公演東京編=かりゆしの日“5月8日”、野音は穏やかな晴天に恵まれた。まずは青空の下で「心に太陽」。「手と手」では、前川真悟(Vo&Ba)が“あなたが両手に持ってる楽器の音を聴かせて!”と観客に呼びかけ、新屋行裕(Gu)は背面ソロで大いに沸かせる。緊張気味だった宮平直樹(Gu)の表情も次第に和らいでいく。休養中の中村洋貴(Dr)とともに...そんな想いで叩く沖縄の先輩、田代浩一をはじめ、オープニングを飾ったこちらも同郷のネーネーズ、この日バースデーを迎えたレーベルメイトの日食なつこが、かりゆしのステージに彩りを添える。前川の望む、大きい庭でのバーベキューみたいに朗らかな空間で、メンバーは感謝の意を、沖縄と同じように東京が好きになれたことを何度も伝え、10年の結晶を惜しみなく披露。中盤に入ると、一面にタオルが回った「愛と呼ぶ」、切ない恋模様の「電照菊」などでアッパーに駆け抜けてみせた。

“いい曲すぎる!”“やっぱ最高だよ”と1曲ごとにどよめくファンをさらなる幸せで包んだ「ナナ」に続き、「ウクイウタ」では中村がコーラスで登場!! そのままパーカッションに加われば、バンドの今を祝福するような「愛の歌」、母の日に鳴らす「アンマー」(同曲に着想を得て、有川浩が『アンマーとぼくら』として小説化することも発表!)が絶品なのは言うまでもない。“まだ好きでいてくれるなら、明日からもよろしくお願いします!”と最後はビシッと締めた宮平の決意と「オワリはじまり」でそれぞれがかけがえのない時間を胸に刻み込み、メモリアルライヴは終演。場内には“おめでとう”よりも“ありがとう”の声があふれていた。
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