LIVE REPORT

ユニコーン ライブレポート

ユニコーン

『UNICORN TOUR 2014 “イーガジャケジョロ”』

2014年06月29日@幕張メッセ 国際展示場1~3ホール

撮影:山本倫子/取材:宮本英夫

2014.07.17

3月末から始まった長いツアーの追加公演、東京2日目。手島いさむ(Gu)が“最後までもつでしょうか?”とつぶやけば、“これが終われば休めますよ”と奥田民生(Vo&Gu)が混ぜ返す、いつものノリでライヴはスタート。序盤の主役はEBI(Ba)で、エルヴィスばりのヒーカップ唱法で「夢見た男」(可愛いフラフープダンサーズの応援付き)「看護婦ロック」(EBIと奥田がリーゼント頭。奥田はウッドベース)などを熱唱すると、奥田も「KEEP ON ROCK’N ROLL」など、広い幕張メッセのホール全体がビリビリ震えるほどの大迫力ヴォーカルで応戦する。中盤で主役の座を奪ったのは川西幸一(Dr)で、タクシー運転手に扮した寸劇を交えつつ、「俺のタクシー」「イーガジャケジョロ」など独特の言語感覚でシュールな世界へと誘う。ABEDON(Key)はと言えば、ローディーが持つフライングVギターを何本も取り替えて“違うな...”とボケ倒していたし、今日は笑いのポイントを競っているのか?と思いきや、手島いさむが「それだけのこと」をキーボードで弾き語って思い切りホロリとさせる。笑ったり切なかったり熱い気持ちが込み上げたり、ユニコーンのライヴは忙しい。

終盤は「服部」「大迷惑」の二連発で子供を連れたお父さん世代を一気に盛り上げ、「Feel So Moon」では客席のLEDブレスレットの七色の光が会場を宇宙空間のように美しく染め上げた。アンコールで民生が“正直しんどかった(笑)。こんなに広いところではめったにやらないけど、メモリーとしてはいいんじゃないか”と言っていたが、こんなメモリーなら何回でも観たい。ユニコーンらしさ全開の濃厚な2時間40分だった。
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