言葉の達人

SAKUSHIKA

　達人たちは1曲の詞を書くために、言葉を巧みに操り、その時代を象徴する言葉を探した。その言葉は多くの老若男女の心を掴んで離さず、その歌は大ヒットした。
「孤独がつらく感じるとき」、「愛することがよくわからなくなったとき」いつも、勇気と力を与えてくれた…、作詞家は言葉の魔術師である。そんなプロの「作詞家」の皆さんをゲストにお招きして、毎月、紹介していくこのコーナー。
今回は、修二と彰「青春アミーゴ」や山下智久「抱いてセニョリータ」などの大ヒット曲を世に送り出し、一昨年のシングル売上作詞家部門で堂々の1位に輝いた「zopp」さんをゲストにお迎え致しました。

zopp

代表作

「青春アミーゴ」／修二と彰
「サヤエンドウ」「裸足のシンデレラボーイ」／NEWS
「抱いてセニョリータ」／山下智久
「ミソスープ」「キッス〜帰り道のラブソング〜」／テゴマス
「ニッポン アイニイクヨ 」／GOLF & MIKE
「生まれかわれるなら」／ESCOLTA
その他、多数。

作詞論

哲学というものはありませんが、他の作家さんが書かないような歌詞
を書く事をいつも心がけてます。
作詞とはストーリーを唄うための感情表現や台詞や情景描写のツールだ
と思います。
一番大切にしてるものは共感、情景描写、印象的な言葉です。

zoppさんに伺いました。
Q：
作詞家になったきっかけは？
A：
音楽業界で働き始めた時に出会ったプロデューサーさんの勧めです。
Q：
プロ、初作品について
A：
ピポエンジェルというアーティストの「5989 4989」という作品です。
電話番号？と思われてしまいそうなタイトルですが、5989 4989(コクハクシクハック→告白四苦八苦)という意味です。
Q：
作品を提供したいアーティスト
A：
沢山いますが、あえてあげるならば、アーティストご本人が作詞なさってる方に提供してみたいです。
Q：
あまり売れなかったが、私の好きなこの歌
A：
半年間かけて書いたNEWSの「夢の数だけ愛が生まれる」ですね。
他は、ボツになった作品の中に沢山あります…(笑)
Q：
なぜ「詩を書くことを選んだか」
A：
学生時代に洋楽の訳詞をしてて、作詞の奥深さに感動したからです。
その感動を自分も誰かに共有してもらいたいという思いから作詞家
を目指そうと思いました。
Q：
プロの作詞家になりたい人へのアドバイスを
A：
人と同じような事をしない事が大事だと思います。
作詞の勉強もスタイルも型にはまらない事。人と同じような歌詞を書いたり、勉強をしても先駆者達に追いついたり、追い抜く事は出来ないと僕自身は思っています。なので、今でも同じ気持ちで僕自身も作品作りや勉強に取り組んでいます。
歌詞を見る 青春アミーゴ 修二と彰

初めて表題曲に採用された作品でした。レコーディング秘話は沢山ありますが、言えない事だらけなので、内緒です(笑)
思い出は、とにかく大変でした…
ドラマのタイアップだったのもあり、企画的な要素が強いながらもかなり期待されていたユニットだったので、色んな方の注文があり、作っては直し、作っては直しの繰り返しで、とにかく必死だったのであまり作詞をしてた時の事は覚えてなかったりします(笑)

■私の好きなあのフレーズ
「SI　俺達はいつでも2人で1つだった
　地元じゃ負け知らず　そうだろ」

PROFILE

zopp

アメリカ、マサチューセッツ州ボストンの大学でコンピューターサイエンス専攻。
16歳の時、初めてのアメリカ留学。その時に勉強の延長線上で様々な海外アーティストの歌詞を翻訳している内に、作詞の世界に魅せられる。

2003年9月18日にデビューした新人女の子ユニットのカップリング曲で作詞家デビュー。

2005年11月2日発売の『修二と彰 / 青春アミーゴ』で初めて表題曲の作詞を担当。
同作は初動セールス50万枚、累計162万枚の大ヒットとなり、2005年度シングル年間順位1位(オリコン)に輝く。
2005年ソング・オブ・ザ・イヤー(第20回日本ゴールドディスク大賞)に選ばれる。

2006年も売上を伸ばし2006年度年間順位3位(オリコン)に輝く。
同年の第78回選抜高校野球大会の入場行進曲に選ばれる。
2006年5月31日発売の『山下智久 / 抱いてセニョリータ』の作詞を担当。
同作は累計60万枚以上を売上、2006年度年間順位4位(オリコン)に輝く。
ザ・ベスト10シングル(第21回日本ゴールドディスク大賞)に選ばれる。
そして2006年度シングル売上年間順位の作詞家部門(オリコン)にて1位に輝く。

■ZAZA
■zopp twitter

[CDリリース情報]

NEWS
「weeeek」

JECN-147　¥1,000(tax in)
(初回生産限定盤)
M2:「with me」
M3:「Why」(限定盤のみ収録)
2007.11.07 Release

NEWS
2nd ALBUM「Pacific」

JECN-150　¥3,000(tax in)
M9:「愛なんて」
2007.11.07 Release

テゴマス
「キッス〜帰り道のラブソング」

JECN-132　¥1,000(tax in)
2007.05.16 Release

【これまで登場した作詞家さん】バックナンバー