MACOが絶対に言わないだろうなみたいな…。

―― MACOさんはこのアルバムでも、様々な恋心や二人の関係を描いておりますが、ご自身ではどんな恋愛が理想だと思いますか?

理想の恋愛かぁ…。やっぱり「僕だけのBaby」にある<僕には君がいないと 君には僕がいないと お互い一瞬でダメになる>みたいな、お互いがいないと絶対に無理くらいの関係が一番の理想ですね。これ以上の人には絶対に出会わないと思えるような関係。すぐ壊れちゃうような軽い恋愛は絶対にイヤですね。だからこそ、信頼し合えていなきゃダメだなぁと思います。

―― ちなみに、ラブソングを書くときには、登場人物の年齢設定とかってなさるのでしょうか。

しないですね。でも前に「恋人同士」という曲を書いたときは、電車の改札の前で別れを惜しんでいる学生カップルを見ていて「あぁ…なんか自分も学生のときこうだったなぁ」とか思い出して書きました。あと今回の「朝もお昼も夢の中も」でも<次の電車こないで>って歌っているんですけど、これも昔を思い出して書いた歌詞ですね(笑)。

―― では、二人称が<君>であるときと<あなた>であるときの使い分けの基準はありますか?

ちょっと前は<君>は“まだ実っていない片想い”のときに使って、自分の恋人とか本当に大切な相手には<あなた>を使う、とか決めていたんです。でも、そういえば最近はその縛りがなくなってきたような気がします。

―― このアルバムでは逆に「カタオモイ」や「恋するヒトミ」などの片想い系のラブソングに<あなた>が使われていますね。

あ、そうかも!今はなんか<あなた>の方が、まだよそよしい関係に感じます。恋人にしては重たい呼び方というか。もしかしたら付き合って大切な人ほど距離感が近く<君>ってサラッと言えるような曲が増えているのかもしれないですね。

photo_03です。

―― MACOさんが歌詞の中でよく使うなぁと思うワードはありますか?

【夢】かな。夢物語とか、夢の中とか、タイトルも「朝もお昼も夢の中も」とか「二人は夢みるマーメイド」とか。あと前のアルバムでは「夢見る私を笑わないで」って曲もあったし。どうしてだろう、夢占いとか好きだからでしょうか!あとは【今日】ですね。この瞬間を切り取るというか、今日も思っているということを描いていることが多いと思います。


―― 最近、歌詞が良いなぁと思うアーティストを教えてください。

井上苑子ちゃん!井上ちゃんの曲はどれも良いなぁって思います。すごくキャッチーだし、覚えやすいし、でもラブソングとして深いんですよね。フレッシュで、思っていることが強烈に伝わるあの歌詞はすごいです。こないだも、井上苑子ちゃんが歌っている“あいのり”のテーマソング「せかいでいちばん」を聴いて素敵だなぁと思いました。

―― MACOさんは以前、歌ネットのインタビューで「喋って伝えるのが苦手」だから「歌詞とは、自分の思いをそこにぶつけて、みんなにつたえていく手段」だと語ってくださいました。それは今も変わりないですか?

変わらないですねぇ。全然しゃべっても伝わらないこともあるし、自分の想いを吐き出す場所が歌詞しかないというのもあるので、そういった意味で歌詞って私の日記のようなものだなってずっと思っているんですけど、それは今も同じですね。だから本当に、歌詞に注目して読んでほしいなって思うんです。

―― これから歌詞の面で新たに挑戦してみたいことはありますか?

ずっと恋愛にまつわる曲を書いていくんだろうなぁとは思うんですけど、最近ドリカムさんが出した新しいアルバムの『THE DREAM QUEST』の曲を聴いたら、自分が予想もしていなかった歌詞がいっぱい詰まっていてビックリしたんですよね。サヨナラを世界各国の言葉で言うとか。あと結構、突き刺さるというか、MACOが絶対に言わないだろうなみたいな、毒がある感じというか…。

―― 「堕ちちゃえ」とか?

そう!「堕ちちゃえ」は言ったことないですね(笑)。あと「世界中からサヨウナラ」の<あなたごときで死なないよ>とか。あれは美和さんだから言えるのかなぁとも思うんですけど、いつかMACOなりのそういう楽曲も書いてみたいなぁって。毒づきたい。今まで世に出してないだけで、自分のメモの中にはひどい言葉とかもあると思うので(笑)。

―― ありがとうございました!最後に歌ネットを見ているかたにメッセージをお願いします。

自分の軌跡となるような、とってもいいアルバムが出来上がりましたので、是非、歌ネットさんの歌詞と一緒に12曲通して、聴いていただきたいなと思います。それと、応援してくださっているみなさん、これからもMACOの曲を聴き続けてください!よろしくお願いします!


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