INTERVIEW
多分、歌詞はニュースの原稿と一緒です。

歌詞を書く上で、一番大切にしていることはなんでしょうか。

Uru:わかりやすさ、ですかね。あんまり言葉をひねりすぎず、聴く人の心にスッと入っていけるといいなぁと思っていて。でも直接的すぎても良くないので、聴いた方それぞれの境遇によって違った捉え方をしてもらえるような歌詞も書いていきたいです。

言葉の影響はどのようなところから受けますか?

Uru:歌詞は実体験とか妄想もあるんですけど、友達の話とかそれを聞いて生まれた気持ちを書くことも多いですね。あと本をよく読むので、その感想だったり感情だったり。

最近、何か印象的だった本はありますか?

Uru:買ったのに読めてない本が5冊くらい溜まっているんですよね…(笑)。あ、でも森沢明夫さんの『虹の岬の喫茶店』という本はすごくあたたかい作品でした。私が主題歌を歌わせてもらった映画『夏美のホタル』の原作を書かれた方なんですけど。穏やかな波のなかに、人と人との関わりがあって、日常の中に見つける普遍的な幸せが描かれていて「しあわせの詩」にも通ずるような物語で。素敵な作品です。

Uruさんが、「歌詞が良いなぁ」と思うアーティストや楽曲を教えてください。

Uru:back numberさんが好きなんですけど、とくに「青い春」の<教えられたものだけじゃ いまいち完成しないんだ>っていうフレーズが刺さりましたね。やっぱり、実践あるのみというか。いざ社会に出てみると、学校で学んだ勉強が使える部分は本当にわずかで、経験を積み重ねていくことで、自分の価値観や仕事に対する観念が出来上がってくると思うので。私もいろんな人からアドバイスや意見をいただいていて、それはもちろんすごく大事なんですけど、実践するのは自分なので、この歌詞を読んで「あぁ本当にそうだよなぁ」って感じました。

Uruさんにとって、歌詞を書くこととはどんなことですか?

Uru:そうですね…、日記でもないし、感情を発散するわけでもないし…。私にとっては多分、歌詞はニュースの原稿と一緒です。ニュースの原稿には、それを聞いてくださった方が知りたい情報がたくさん詰まっていますよね。だから内容をより理解してもらうために、どうやったらわかりやすく的確に伝わるかという工夫が絶対に組み込まれていて、それと同じだと思います。歌詞にも、気持ちとか風景とか物語を届ける役割があるので。

では、Uruさんのこれからの夢や目標は何でしょうか。

photo_01です。

Uru:ライブで経験を積んで、いろんなところでライブができたらいいなと思います。今は本数がそんなに多くなくて、4ヶ月に1回くらいなんですけど、ペース的には十分、私に合っていて…。その土地に行って同じ空間で歌を聴いていただけるっていうのはすごくありがたい機会なので、少しずつ増やしていきたいですね。ライブもYouTubeのコメント欄と同じで、アンケートを絶対に読むんですけど、今は緑とピンクのノートはやめて、マーカーを引いています(笑)。どの意見も勉強になりますし、やっぱり、わざわざ時間を作ってまで聴きに来てくださっているので、それ相応の時間を過ごせるようにという気持ちは強いですね。

ありがとうございました!最後に、歌ネットを見ている方にメッセージをお願いします。

Uru:まだきっと私のことを知らない方がたくさんいらっしゃると思うんですけど、これからもいろんな曲を通して、どなたかの日常に寄り添うような歌を歌っていきたいと思うので、宜しくお願いします。


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